はじめに
「アロマスクエア」は大田区蒲田にある再開発地区で、香料工場の跡地である事からアロマと名付けられたそうです。
戦前には松竹蒲田撮影所があった場所で、敷地内緑地には撮影所前に架かっていた「松竹橋」を復元した物が置かれています(下の写真(c))。
建物としては「ニッセイアロマスクエア」という複合ビルと大田区民ホール「アプリコ」で構成され、オフィスの他に飲食店や郵便局も入っています。
下の(a)の手前のビルが「ニッセイアロマスクエア」で、(b)の奥に出入口のある建物が「アプリコ」ホールです。

大田区民ホール「アプリコ」の建物内の街化石については以前𝕏にも(その1)(その2)(その3)(その4)(その5)(その6)をポストしていました。
今回はアロマスクエアビル側の店舗やアトリウムで見つけた化石についても載せていきたいと思います。
「Pierre de Beaunotte 」石材の壁
(a)はアプリコのエントランス、(b)はアロマスクエア側の飲食店やコンビニ等の入るアトリウムの様子です。

(c)のような濃いベージュ色の壁が広範囲で見られます。石材はフランス産石灰岩の「Pierre de Beaunotte」かと思います。
以前レポした「府中市美術館」(こちら)や「京急百貨店」(こちら)と同じ石材かと思います。
よく見ると(d)のように腕足動物やウニ等の細かい化石や破片が沢山含まれている事がわかります🔎

化石の種類別に以下に載せていきます。
腕足動物
色々な断面がとても多く見られます。

(1)
(a), (b)のような一部分だけの物はさらに多いです。

(2)
(3)は腕足動物の殻部分でしょうか🧐

(3)
腕足動物の化石と共に、(a)では←にサンゴが、(b)では→にウミユリ化石…と、細かな物が見られます。

(c)では↓に群体のコケムシ化石が見られます。(d)は腕足動物の殻にコケムシが張り付いている状態かと思います。

(4)
ウニ
ウニの殻の部分です。

(1)
(a)の□を拡大した物が(b)です。殻表面にある花紋の孔がミシン目のように見られます。
(c)~(e)でも殻表面の孔が見られます🔎

(2)
段差部分にある殻(a)、ウニの棘(b)、殻内部が結晶化している物(c)など…とにかく色々な断面がありました!

(3)
コケムシ
(a)は縦の長さが20cm程の部分で、↑を拡大した物が(b)のコケムシ化石です。

(1)
(2)の↑を拡大した物が(3)です。

(2)

(3)
(2)の↓が(4),↓が(5)です。群を成す個虫が見られます。

(4)

(5)
穿孔貝など他の生物が開けたのか、穴が多数見られます。

(6)
(a)を拡大した物が(b)です。
(c)、(d)に見られるような紐状に連なった形の物も多いです。

(7)
ネリネア、巻き貝
ネリネアや巻き貝、そしてその破片も細かな物が多数ありました。

「Vilhonneur」石材の壁
ニッセイアロマスクエアビル内のエントランスアトリウムや廊下にはフランス産石灰岩の「ヴィロヌール(Vilhonneur)」が使われています。
壁の様子 例1
廊下の壁(a)の□を拡大した物が(b)です。
(b)の□が(c)、□が(d)で細かな化石が沢山含まれています。

壁の様子 例2
(a)の□が(b)、□が(c)、□が(d)です。ネリネアや巻き貝化石が帯状に堆積している様子も見られます。

壁の様子 例3
(1)、(2)の→←↓はネリネアや巻き貝の輪切り断面です。

(1)

(2)
(3)、(4)は入り込んだ土砂や析出した方解石等の結晶の様子から殻の内部構造もよく見えます🔎

(3)

(4)
(5)の↑は他の殻の中にネリネアが入っている状態です。

(5)

(6)

(7)
廊下壁面のネリネア断面です。

(8)
エントランスアトリウムの様子
「ヴィロヌール(Vilhonneur)」石材はエントランスアトリウムの壁や柱にも使われていいます(a)、(b)。
(c)の壁面を拡大した物が(d)です。

(1)
(2)~(6)はアトリウム内のネリネア化石です。日光が入り細かい部分まで良く見えます。

(2)

(3)

(4)

(5)

(6)
他の石材・化石
「アプリコ」カウンター
区民ホール「アプリコ」の受付カウンターには、イタリア産大理石「ロッソマニャボスキ」が使われています(a)。
べレムナイト(b)やアンモナイト(一部分)(c)、アンモナイトの縦断面(d)がありました。

「アプリコ」エントランス
カウンター前(上記(a))同様、「アプリコ」の床面には→のイタリア産「ボテチーノ」が使われていて、石灰藻化石が見られます(b)。
(a)の→の花壇周りに使われているのは蛇紋岩でしょうか。

「アロマスクエア」エレベーター内床面
イタリア産大理石の「アウリジーナフィオリータ」が使われていて、沢山の厚歯二枚貝化石が見られました。

おわりに
「はじめに」で敷地内緑地にある「松竹橋」の事を記しましたが、アプリコのエントランスホールには橋の親柱が設置されています。
戦争の混乱を経てこの地に戻ってきたのだそうです。

(1)
「アプリコ」の地下階には「松竹キネマ蒲田撮影所」の模型の展示もありました。
「大幹部俳優部屋」「女優大部屋」等がありリアル…

(2)
「アプリコ」は地域文化創造の拠点ということで、私も知人が所属する市民サークルの音楽会に伺った事があります🎶
開催されるイベントやコンサート、ライブのプログラムも多彩なようです。
今回の街化石も私が好きな細かい物が多く、沢山載せて参りました…ご覧いただきありがとうございました🙇
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